昨日のYahoo! JAPANトップにリンクが掲載されていたのが下記の記事。
運営グループによる坂道グループへの露出拡大の狙い等が指摘されていますが、実は”AKB<坂道”の構図は、音楽チャートにおいて鮮明になっています。ビルボードジャパンが今年上半期のチャートを発表した際、一度分析しています。
AKBグループと坂道グループにおける差もはっきりしてきたように思います。いずれも今年リリースしたシングルがトップ10入りしていますが、総合ポイント数の推移は3点において驚くほど異なります。それは【CDセールス加算前の動向】【CDセールス週の翌週における前週比】【CDセールス週から何週で100位圏外に達するか】。
・ビルボードジャパン2017年上半期ソングスチャートを分析~「恋」の強さ、AKB<坂道、シングルCDセールス比重の低下?(6月10日付)より
【】内に注目して、下半期にリリースした楽曲群をチェックしましょう。リンク先はいずれもビルボードジャパンのCHART insight。チャート構成各指標および指標の合計について、グラフ化されています。
・AKB48「#好きなんだ」(8月30日リリース)
・乃木坂46「逃げ水」(8月2日先行配信 8月9日リリース)
・欅坂46「風に吹かれても」(10月25日リリース)
欅坂46「風に吹かれても」は発売から間もないため当然ながら100位以内に在籍していますが、とはいえ、CDセールスが加算されてから2週連続の1位というのは立派な成績です(昨日発表のチャート詳報はこちら)。動画再生回数が伸び悩むというのは、「サイレントマジョリティー」で強烈なインパクトを残した(視覚に訴えようとする)彼女たちからすれば意外ではありますが。また乃木坂46「逃げ水」もCDセールス加算後の成績が1位→4位と勢いを維持し、加算後は5週連続でトップ10をキープ。先行配信分が加算された週も10位に登場しており、通算6週のトップ10入りはアイドルとしては立派な成績です。他方AKB48「#好きなんだ」はCDセールス加算週に1位となったものの翌週はなんと13位。CDセールス加算後6週目にして100位圏外となっており、坂道グループに比べてAKB48のジェットコースター感が如何に強いかが解ります。
ここから思うに、売り出し方の問題が大きいでしょう。坂道グループが格好良かったり同性の支持を集めていたりという側面もあるでしょうし、AKB48がその商法等を非難されるなどアイドルとしての負の側面を一手に引き受けてしまっているような気もしますが、それ以前に楽曲の高クオリティが大前提ではないかと。「恋するフォーチュンクッキー」がなぜ社会現象化したかを踏まえ、今後は(運営に支障をきたすかもしれなくとも)年4枚のシングルリリースにこだわることなくもっと腰を据えて好い楽曲をチョイス、制作することが最優先だと考えます。