遅ればせながら、衆議院選挙の結果にはいろいろ思うことや言いたいことがあります。が、TBSラジオの選挙特番、その当確情報において出演者内で最も驚きと感銘の声が上がったと思しきこの方の当選は、全ての音楽好きな方が知っておくべきだと思うのです。
川内博史さん当選確実!嬉しい #ss954 #senkyo954
— Kei / BreastKonaka (@Kei_radio) 2017年10月22日
元民主党で立憲民主党所属、鹿児島1区で当選を果たした川内氏。彼のことを”全ての音楽好きな方”に知ってほしいと書いたのは、2004年の著作権法改正法案が全ての輸入盤CDの輸入禁止の可能性を孕んでいることについて、その情報を音楽関係者から聞き、世間に伝播し、国に立ち向かったから。彼と(同じく旧民主党所属の)佐藤謙一郎氏が奔走してくださったことで、最終的には法案は可決されてしまったものの今も輸入盤CDは手に入れることが出来るのです。詳細は下記に詳しく記載されています。
自分はこの時期ゴスペルクワイアに所属していたため、国内盤がリリースされないゴスペルの輸入盤CDが入ってこないのは死活問題でしたし、なにより本来還流CD禁止を謳うはずの改正法案が全ての輸入盤CD禁止の可能性を秘めていたこと、さらに国会議員への説明時に還流ではなく”海賊盤禁止目的”と虚偽の説明を行っていたこと等が強く引っ掛かり、以前のブログで問題点や動き等を記載し続けました。この2年前に導入されたコピーコントロールCD同様、レコード会社等の規制賛成派の意識下にあるであろう”消費者は犯罪者予備軍”という考え方が許せず、少しでも多くの方に知ってもらおうと動いたものです。そのブログは(実際は様々な事情により)更新を終了してしまいましたが今も残しています。
川内氏の行動は、音楽を発信する権利者側ではなく、享受する消費者側の視点に立ち、守ろうとした…その行動こそ政治の基本ではないかと思う故、”全ての音楽好きな方”が敬意を表するべきじゃないかと思うのです。輸入盤CDが入らなかったら...当時はデジタルダウンロードも充実しておらずましてやストリーミングはもっと不十分だったため、海外からの音楽は急激に途絶え、音楽フェス文化が根付かなかったのではとも考えます。
2004年の著作権法改正法案にいち早く反対の声を上げ、川内氏を動かし、川内氏と共に奔走したのが音楽評論家の高橋健太郎氏。
川内博史さんは2004年、著作権法改定による輸入レコード規制が懸念された時、反対運動をした私達の声に耳を傾けてくれた唯一の国会議員でした。川内さんをもう一度、国会に。そう願っている音楽関係者は多いはず。
— kentarotakahashi (@kentarotakahash) 2017年10月13日
高橋氏の思い等はまとめられていますので下記を是非。
そして。
勝ったー! https://t.co/DH4NE3rCd6
— kentarotakahashi (@kentarotakahash) 2017年10月22日
僕はデモや抗議でも、マイク握ったことない。選挙の応援スピーチしたのも初めてだった。13年目の恩返しと。結果をこんな風に一緒喜ぶことができて、感無量です。
— kentarotakahashi (@kentarotakahash) 2017年10月22日
本日、午後3時鹿児島県庁にて、当選証書をいただきました。草の根の民主主義を求める県民の皆さんの思いが結実した証書です。皆で力を合わせて頑張ろう、という思いで受け取りました。草の根民主主義の物語のスタートです。 pic.twitter.com/elKvGDPHmj
— 川内 博史 (@kawauchihiroshi) 2017年10月25日
著作権法改正法案への行動ひとつをとってみても、川内氏の行動理念は氏が所属する立憲民主党の、枝野代表が訴えるそれに合致するように思います。自分は13年前のこの問題によって、(それまでも投票はしていましたが)政治への興味と投票への意義を強く持つようになりました。その点でも川内氏には感謝しています。国政へのカムバックにより、文化が一部の利権確保を目的とする権力者によって破壊されかねない事態が生じた際に活躍してくださることを強く希望します。