イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

黒いグルーヴを湛えた邦楽バンドの曲が自動車CMで続々起用されている

昨日8月6日付、『J-WAVE TOKIO HOT 100』(J-WAVE 日曜13時)で85位に初登場を果たした曲がツボだったのでメモ。

収録アルバム『NBCP』はApple Musicによるストリーミングや、iTunes Storeでの配信もないため、HMVページのリンクを下記に。頭の45秒間確認出来ます。

J-WAVEradikoで確認するにはこちらから。8月13日まで聴取可能、また首都圏以外にお住まいの方はradikoプレミアム(有料)会員になればチェック出来ます。

 

曲を支配する”黒いグルーヴ”がR&B好きな身にはツボなのですが、それもそのはず、アルバムを手掛けているのがSkoop On Somebodyの元メンバー、野上幸平さん。その野上さんは今回のチャートインについてツイート。

 

さてそのNeighbors Complain、アルバムからの先行シングルとして昨年「Night Drivin'」をリリースしているのですが、この曲が先月からスズキエスクードのCMソングとして用いられているのです。聴いたことあるという方は少なくないはず。

実は最近の自動車業界のCMソングにある共通点が。【リリースから1年程度経過した】【黒いグルーヴを持った】【日本人バンド】の曲を用いる傾向があるんですよね。Suchmos、Nulbarichもそうでした(どちらもHONDA)。

Suchmosの成功以降この傾向が強まった、もしくはSuchmosのアルバムが大ヒットしたことを踏まえ、もしかしたら他のバンドはSuchmosの二番煎じと揶揄されるかもしれませんが、彼らの年齢を踏まえれば、音楽に興味を持ち出した頃にたとえばジャミロクワイディアンジェロが流行っていたわけで、そこにルーツがあると考えれば黒いグルーヴを湛えたバンドが相次いで登場するのは自然なことでしょう。

そして面白いというか褒め称えたいのは自動車業界の姿勢。CMソングは基本、各車種の主要ターゲット層が青春時代に聴いていた曲が用いられるゆえ過去の名曲がメインになることが多いのですが、若者向け(といっても20~30代)の車種のCMに、リリース直後ではないとしても最近の曲を充てようとする姿勢は、音楽業界が活性化するという意味においてもありがたいと思うのです。今回のスズキにおけるNeighbors Complainの起用は、彼らの良さを知ったスズキ側からのエール...というのはさすがに考え過ぎかもしれませんが、CM露出を経て認知度そして人気が高まるならば何よりも嬉しいことですよね。

 

YouTubeNeighbors Complainと入れて検索すると、様々なカバー曲が出てきます。いずれの名曲も彼らなりの色をまとっているので是非チェックを。ちなみに先述したSuchmosもカバーしていて、カバー理由は不明ですがなかなか面白いことしているなあとニヤリ。黒いグルーヴを湛えた邦楽バンドが今後どんどん出てきて、そしてムーブメントになってほしいものです。