米ビルボードソングスチャートを定点観測。
現地時間の7月17日月曜(日本時間の火曜早朝)に発表された、7月29日付最新チャート。ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」が遂に10週目の首位を獲得しました。
記事は下記に。
"Despacito" leads #Hot100 for 10th week, Ed Sheeran ties record & Shawn Mendes hits top 10 https://t.co/pk1DvbMDal pic.twitter.com/HKthWdiaKb
— billboard (@billboard) 2017年7月17日
そしてトップ10はこちら。
なんといっても「Despacito」の強さが際立ちます。史上35曲目となる10週以上の1位獲得曲となりました。しかも先週に続いて3指標全てで1位獲得という”完全勝利”。実際は全指標で前週に比べて下降しているものの2~3%ダウンに留まっており、未だ安定していると言っていいでしょう。最長1位獲得曲がマライア・キャリー&ボーイズIIメン「One Sweet Day」の16週(1995-1996)でしたが、他にライバルも見当たらず、ひょっとしたら記録更新もあり得るかもしれません。
ライバルになり得るとすれば2ランクアップで2位に浮上したDJキャレド feat. リアーナ&ブライソン・ティラー「Wild Thoughts」でしょうか。しかし最高位を更新したとはいえストリーミング2位、デジタルダウンロード10位、ラジオエアプレイ8位と「Despacito」に遠く及ばず、しかもストリーミングではわずか1ランクの違いながら「Despacito」の6割強しか再生されていないというのですから、如何に差があるか理解出来るでしょう。
2位以下は団子状態と言える中、1月28日付で初登場首位を記録したエド・シーラン「Shape Of You」は今週5位に留まり、これでトップ5在籍27週で歴代首位タイとなりました。同じく27週を記録しているのはザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」(2016-2017)ですが、次週以降ライバルが登場しなければ単独トップもあり得るかもしれません。
さて今週トップ10入りしたショーン・メンデス「There's Nothing Holdin' Me Back」がチャートの嵐になるかといえば、正直微妙かもしれず。
日本デビューを果たし、またキャリア史上3曲目のトップ10入りとなった(「Stitches」最高4位(2015)、「Treat You Better」最高6位(2016))ことでチャート常連になった感のあるショーンですが、この曲が上昇した要因はiTunes Storeでの69セント安価販売、およびアコースティックバージョンの登場によるゆえ。デジタルダウンロードは前週比2%上昇に留まっているのですが同部門2位に上昇しています。この安価販売等を機に更に多くの注目を浴びればより高みに行けるのでしょうが果たして。ちなみにデジタルダウンロードの数値は57000であり「Despacito」のおよそ46%でしかありません。本当に「Despacito」の勢いたるや...ですね。
ラジオエアプレイ2位の数値は記事では明かされていませんが、デジタルダウンロード、ストリーミングであまりにも1位と2位の開きがあるゆえ、「Despacito」はあと数週トップに留まることは間違いないでしょう。では虎視眈々とその座を狙うのは誰か?というわけで、もうすぐトップ10を以下に。全て初登場とのこと。
・ジェイ・Z「The Story Of O.J.」(23位)
・ジェイ・Z「4:44」(35位)
・ケシャ「Praying」(25位)
また21サヴェージ「Bank Account」も33位に。こちらはビデオなし。ジェイ・Zおよび21サヴェージは今週のアルバムチャートで1位と2位を獲得しておりそこからのナンバーが高位置に登場したという次第。ちなみにジェイ・Zについては本来前週付のアルバムチャートに登場するべきなのですが...その理由等はジェイ・Z新作『4:44』が今年4番目のデビュー記録で全米チャート初登場1位に | bmr(7月17日付)に掲載されていますのでそちらを是非。また、ケシャについては再出発となるシングルであり、正統派バラードを用意したということに大きな意味が込められていると実感。応援したいと思います。