イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

国会中継対策をメインとする、”NHKラジオ第三”設立の勧め

以前、年配のリスナー層が聴きたいラジオ局が首都圏にはない?とするエントリーをアップしました。特にNHKラジオ第一に関して細かく記載。

それから間もなく、NHKが実験的ながらradikoに参加するということが判明しています。

ネット経由でラジオを聴くリスナーにとってはradikoというフォーマットひとつで民放とNHKを切り替え出来るのみならず、radikoのタイムフリー聴取が、はじまって間もないNHKらじる★らじる聴き逃しサービスを遥かに凌駕する番組数を対応するであろうことを踏まえれば、実験は嬉しい限りなのです。ちなみに、らじる★らじるの聴き逃しサービスに対する不満も以前書いています。

 

環境の充実は何よりなのですがこれらは全てネットを介したいわゆる”通信”でのもの。一方、従来の電波で聴く”放送”について、そちらを利用するリスナーへの対策もまた必須ではないでしょうか。特に通信に疎いとされる中高齢者のリスナーへの対策として。そうなると、AM局のFMによる補完中継(首都圏民放3局でいうところの”ワイドFM”)による、音質向上や電波環境の改善が必須だと考えます。個人的なことですが、山間部且つ県境部に住む自分には、NHKを、とりわけ災害発生直後に聴くことが出来ないのはちょっと厳しいよなあと痛感しています。このFM補完中継、民放が行っているイメージが強く、ともすれば民放”のみ”が可能なのかと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、NHKラジオ第一でも行われています。たとえば北海道釧路放送局についてはこちらWikipediaでは一覧表もあります。

FM補完中継局 - Wikipedia

 

前置きが長くなりましたが、そこで表題の件。FM補完放送の周波数帯で流すのはなにもAM局の補完分だけではなく、追加の開局ということも出来なくはない気がするのです(そもそもラジオを通信で聴くならば、周波数の割当を考える必要がないとも言えます)。極端な意見であるのは承知で、でも続けて述べるならば、FM補完放送の周波数帯を使って、第一・第二のほか【NHKラジオ第三】を用意してほしいというのが今回の提案です。無論、新波開設には費用がかかるでしょうし、他局からは聴取率を奪ってくれるなというクレームもあるかもしれませんが、後者においてはラジオ業界全体で盛り上げないとラジオを聴く人はどんどん減るでしょうからそこには目を瞑っていただきたいところ。そしてラジオ業界全体の底上げの他、新波のメリットは【国会中継を必ず流す】という点にあります。

 

以前から指摘していることですが、国会中継(政見放送等も含む)においては【数日前(と言いつつその実前日に決定することが大半ですが)に急遽放送が決定することがほとんど】であり、またテレビにおいては【サブチャンネル化を認めない】という性質を持っています。これらについては総合テレビにおいても第二を設けて欲しいという過去のエントリーで触れています。

この総合テレビ第二制度をラジオでも行ってほしいのです。ラジオの場合、第二が教養等の番組で固定されるため、比較的自由な編成が出来るのは第一と第三となるわけですが、第一は基本的に今まで通りと、一方第三において国会中継を必ず流し、それ以外の時間は現在第一の平日午前で放送されている『すっぴん!』、および午後の『ごごラジ!』(実際はその前の『午後のまりやーじゅ』)、それぞれの前番組で放送されていたような、たとえばNHKアナウンサー陣による大人向けの番組を流せば、現在のラジオ第一における【国会中継による番組休止や短縮に伴って生じる、番組素材のボツ化やゲストを再度呼ぶ等にかかる費用の発生等がなくなる】ことになり、且つ冒頭で触れたように現在ラジオから離れたもしくは”漂流中”である【年配のリスナーがラジオに戻ってくる】ことも十分あるでしょう。第三の番組を基本的に局のアナウンサーで担当させれば人件費もそこまでかかりません。また、第二以外のラジオ局がNHK-FMを加えれば3つになることで、【スポーツ中継にもフレキシブルに対応出来る】というメリットも生じます。これからはオリンピックも控えているわけで、尚の事です。

 

 

勿論、新波の念願は絵空事と揶揄されかねません。それを承知の上での提案です。現在の政権における【自身の都合で国会中継をさせる/させないのでは?という疑念(特に後者は、いわゆる共謀罪等において)】を抱いている方は少なくないでしょうし、同時に現政権を過度に配慮するNHKにも同様の目線を持つ方は確実にいらっしゃるはずです。マイナスイメージを払拭する意味でも、NHKには前向きに考えていただきたいと思っていますし、国会中継をきちんと流すことで国民による政治監視が出来るという受け手のメリットも持ち合わせています。更には、政府や与野党がきちんと”見られている”という緊張感を抱くことが出来、真摯に政治に臨む姿勢が生まれるはずです。こういう意見もあるということを、NHKサイドには拾い上げていただきたいと切に願います。