イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、ケンドリック・ラマーとサム・ハントがトップ10入り

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の4月10日月曜(日本時間の火曜)早朝に発表された、4月22日付最新チャート。エド・シーラン「Shape Of You」が通算11週目(10週連続)となる1位を獲得。そしてケンドリック・ラマー「HUMBLE.」が2位に初登場を果たしました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

ケンドリック・ラマーは今回の「HUMBLE.」で4曲目となるトップ10入り。そのうち、テイラー・スウィフトに客演した「Bad Blood」では1位を獲得していますが、主演作でのトップ10入りは初めてとなります。

躍進の要因はチャート構成の3部門のうち2つを制したこと。ストリーミングでは4980万再生で1位(また定額制音楽配信サービス(サブスクリプションサービス)に基づくオンデマンドソングスストリーミングチャートでも首位)、そしてデジタルダウンロードでも111000という高い数値をマークしました。2部門とも、エド・シーラン「Shape Of You」から首位の座を奪取する形となっています。

さてケンドリック・ラマーについては、2年ぶりとなるオリジナルアルバムのリリースが今週予定されています。

日本のiTunes Storeでは4月16日発売予定。マイク・ウィル・メイド・イットがプロデュースした「HUMBLE.」も収録されます。この曲の意味、そして今回のアルバムの(予想される)方向性については下記をご参照ください。

ケンドリック・ラマーはグラミー賞で圧倒的なパフォーマンスを見せつけてくれた人…といえば分かる方もいらっしゃるはずで、今やヒップホップ界のみならず音楽業界全体が注目すべき方といえます。彼がアルバムで何を語るか、注目です。

 

さて今週も1位を獲得した「Shape Of You」ですが、この曲もまだまだ踏ん張るどころか、ここにきてラジオエアプレイの再生回数がさらに上昇し、遂に1億8000万回を突破しました。最近では、1億9000万回再生を記録したマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」以来となる大台突破となっており、ケンドリック・ラマーが次週も勢いをキープするか、今週3位のブルーノ・マーズが追いつくかしない限り、「Shape Of You」の総合での首位獲得は続くでしょう。

 

さて、カントリー界から久々のジャンルを超えたヒットが誕生しました。サム・ハントによる「Body Like A Back Road」が前週から6ランク上昇し6位にランクインしています。

あくまで私見ながら、この曲はジャスティン・ビーバー「Love Yourself」を彷彿とさせる気がしますね。

この「Love Yourself」にもエド・シーランが関与してるんですよね。

サム・ハントは2014年にEP『X2C』、そしてフルアルバム『Montevallo』でデビュー。2016年のグラミー賞では最優秀新人賞にノミネートされている、カントリー界のホープ的存在。ホットカントリーソングスチャートでは既に9週目の首位を獲得したこの「Body Like A Back Road」ですが、2017年の全ジャンルにおける曲単位でのデジタルダウンロード数では現状で4位。言わずもがな、首位は「Shape Of You」の170万ですが、サム・ハントはこの曲で616000を記録しており、立派な数字といえます。カントリーソングスチャートを制した楽曲が総合でもトップ10入りするのは、フロリダ・ジョージア・ライン「Cruise」(最高4位)以来4年ぶりとなり、「Body Like A Back Road」が「Cruise」以上のヒットとなるか、注目です。