イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米シングルチャート、上位は凪の状態に

ビルボードシングルチャートを定点観測。日本時間の火曜早朝に発表された、11月12日付最新チャート。ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」がさらに連続首位記録を伸ばし11週に到達しました。最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。

未だにラジオエアプレイがわずかながら伸びている「Closer」は今週も、全指標(デジタルダウンロード、ストリーミングおよびラジオエアプレイ)でトップを維持していますが、ストリーミングのうち定額制音楽配信サービス (サブスクリプションサービス)に基づくオンデマンドソングスストリーミングチャートでは11週1位の座から遂に陥落、総合2位のザ・ウィークエンド feat. ダフト・パンク「Starboy」に明け渡しています。

しかしながら今回のチャートは「Closer」も含め上位6つが前週と変わらない、いわば凪の状態。「Closer」を脅かす存在として、「Starboy」やブルーノ・マーズ「24K Magic」が成長してくれるものと思っていたのですが...さらに今週のチャートでアルバム『Joanne』が首位に初登場したレディー・ガガですが、アルバムからの先行シングルも急降下してしまいライバルになれなかったのは残念。しかしながらアルバムリリースと共にシングルも今週相次いで再浮上(「Million Reasons」が57位、「Perfect Illusion」が78位に)、さらに「A-YO」が66位に初登場を果たしており、ここから再起、台風の目になるか気になるところ。

 

今週初めてトップ10入りしたのがゼイ・ヒルフィガー&ゼイオン・マッコール「Juju On That Beat (TZ Anthem)」(今週9位)。ピコ太郎「PPAP」が77位に初登場を果たした10月29日付チャートにおいて、この曲は前週89位から一気に11位へジャンプアップ、中一週を経ていよいよトップ10に到達しました。

この曲を使ったダンス動画の投稿が多く、 #TZAnthemChallenge で検索すると様々な作品が登場します。いわば”踊ってみた”に用いられた楽曲として急激に認知度を上げているという次第。この「Juju...」についてはDJ YANATAKEさんがインターネットラジオにて解説しておりますので、番組の書き起こしを引用させていただきます(下記サイトに動画もあります)。

こういうヒットの仕方の例として、米ビルボードの記事ではサイレント「Watch Me」(最高3位)などを取り上げていますが、個人的には以前取り上げた「My Boo」や「Don't Mind」も広義で捉えれば同一ではないかと。

こういうヒットの仕方、まさに今のネット社会ならではですよね。

 

 

さて今週、ドレイクの新曲が2曲初登場を果たしています。「Fake Love」が24位に、21サヴェージをフィーチャーした「Sneakin'」が38位。いずれも12月にリリース予定のニューアルバム(今年2枚目)『More Life』からの先行曲とのことで、来年もまたドレイクがチャート上を賑わせてくれるのではないかと期待しています。