米ビルボードシングルチャートを定点観測。 日本時間の火曜早朝に発表された、8月20日付最新チャート。シーア feat. ショーン・ポール「Cheap Thrills」が3週目の首位をキープ。一方、先週2位に初登場のジャー・レイザー feat. ジャスティン・ビーバー&MØ「Cold Water」は5位にダウンしています。最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。
「Cheap Thrills」と「Cold Water」の差はラジオエアプレイ(の差)にある、といっていいでしょう。「Cheap…」はついに同部門を制し1億5100万再生を記録、一方の「Cold...」は前週比135%と順調に伸びたものの5400万回で同部門13位。およそ3倍の開きがあり、「Cheap…」がiTunes Storeでのセール期間終了に伴いデジタルダウンロード部門で4割以上落としたものの、ラジオエアプレイがカバーしたといっていいでしょう。
今週は「Cold…」の落ち込みによりドレイク、カルヴィン・ハリス、ジャスティン・ティンバーレイクが順位を押し上げられ、また6、7、8位も先週と変わらずという、どちらかと言えば凪の週でしたが、9位にはザ・チェインスモーカーズが、ホールジーを客演に迎えた「Closer」が初登場でトップ10入りを果たしています。
ザ・チェインスモーカーズはローゼズをフィーチャーした「Roses」で今年初めてトップ10入りを果たして以降、3曲目のトップ10入り(しかも今週6位には「Don't Let Me Down」が入っており、トップ10内にダブルでランクイン)。「Closer」はデジタルダウンロード部門を制したのみならずストリーミング部門も7位。ラジオエアプレイは1900万回とまだまだですので、この部門での伸びが2週目以降の安定したチャートインの鍵となりそうです。
ザ・チェインスモーカーズの”今年3曲目”のエントリーは、リアーナに並ぶ記録(最多はドレイクとジャスティン・ビーバーの4曲)。また初登場でのトップ10入りはザ・チェインスモーカーズにとって初めて。一方、客演のホールジーにとっては主演/客演共に初のトップ10入りとなりました。これまでの最高位はジャスティン・ビーバーに客演参加した「The Feeling」の31位。主演作では「New Americana」の60位。一気に知名度を上げたといっても過言ではないかもしれません。
「New…」は音の強さなどがコールドプレイ「Hymn For The Weekend」(→YouTube)っぽい感じがしますね。
それにしてもザ・チェインスモーカーズのアルバムはいつになるのでしょう。日本限定で「Roses」「Don't...」収録のEPを明日リリースするのですが、その直前に新曲を出されてしまうとなると、アルバム発売まで購入を待つという人は少なくないでしょうね。
次週のチャートの目玉になりそうなのが、4ランクアップで11位まで上昇したトゥエンティ・ワン・パイロッツ「Heathens」。映画『スーサイド・スクワッド』サウンドトラック収録曲で、アメリカでは定番化している”アメコミ”原作の実写映画であり、DCコミックスのクロスオーバーとなる”DCエクステンデッド・ユニバース”第三弾作品。映画はアメリカで先週金曜に公開されていることから、次週のランクアップが期待できそう。現在「Ride」が7位のトゥエンティ...にとって、ダブルトップ10入り&今年3曲目のトップ10入りの可能性は十分です。