イマオト - 今の音楽を追うブログ -

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首都直下地震の速報がほぼ流れない事態で生じた、NHKは誰のための放送局なのかという疑問

6月30日の首都直下地震(最大震度3)に関して、NHK総合で十分に放送されなかったことが波紋を広げています。

東京で震度3の地震が起きたとき、NHK政見放送中で地震速報をすぐに出さずに、1回だけテロップで流しただけだった。公選法の制約があるようだが、ネット上では、なんとかならないのかとの声も出ている。

(中略)

地震速報が遅れ、1回しか流れなかったことについては、次のように説明した。

「テロップの伝え方や放送を中断して伝えるかについては、地震の規模など、様々な要素を総合的に見て判断しています。国民の生命と財産を守るという公共放送としての役割を踏まえながら、政見放送の重要性を十分に認識し対応しています」

規模については震度3であり決して大きかったわけではありません。しかしながら自分のSNSではタイムラインに”いきなりズドンと来た”との声が複数あり、何事かと慌ててテレビをつけた方は少なくないはず。直下地震は恐怖感がより増幅されるタイプのものですが、政見放送のために速報が後回しとなれば、あのズドンはなんなのかと恐怖が余計に募りまた解消されないため、地震速報が十分放送されない事態は多くの国民(視聴者)に不信感を生じさせたのではと考えます。

 

今回の件で、以前自分が疑問視していたことを思い出しました。同じNHKで、熊本地震の被災状況を報じるよりも国会中継が優先されていた事態です。

こういう状況が続くと、”そんなに政治家(候補者)は偉いのか!”という反発が生まれてくるのは自然なことかもしれません。無論それは極端な考えであり、ましてそういった政治(家)不信を理由に選挙での投票を放棄することは責任転嫁であり正しくないと思いますが。

 

今回の震度3の地震が、近い将来起こるかもしれない大地震の前触れの可能性はゼロではありません。仮にこの日の夜中に立て続けに大地震が起きてしまった場合、政見放送を優先して地震速報を控えたことで国民に地震への注意喚起を怠ったとしてNHKは強く糾弾されたでしょう。

『国民の生命と財産を守る』(上記記事より)はずの公共放送NHKが、政見放送国会中継の優先順位を見る限り政治家(候補者)の名誉を優先している気がしてなりません。様々な圧力等があるのかもしれませんが、誰のための放送局なのかを今一度考えていただきたいと思います。また、今の技術を踏まえれば、マルチチャンネルや邪魔にならないテロップ表記等出来るはずです。

 

 

それにしても、震度3の規模で地震情報が流れないというのは、熊本地震で前震というの恐怖を実感してしまった今、本震が来るかもしれないなどという様々な事態を想定するに、あらためて異常事態だと思ってしまいます。地震速報が控えられる事象が政見放送のみであるならば公職選挙法等の改正が必要であり、それ以外にもあるならばそれも洗い出され見直される必要があると強く考えます。そして自身が優先されるべきと考える(人がいるならばの話ですが)、政治家(候補者)への意識改革もまた重要でしょう。