イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

カーク・フランクリン「Wanna Be Happy?」 新記録まであと1ヶ月に迫る

デビューからまもなく四半世紀を迎えベテランの域に入ったゴスペルミュージシャンのカーク・フランクリン。昨年久々のシングル「Wanna Be Happy?」を発表しましたが(カーク・フランクリン、遂に新曲発表(2015年8月29日付)参照)、この曲が米ビルボードのホットゴスペルソングスチャートで現在まで長期に渡り1位を記録。もしかしたら記録が塗り替えられるかもしれません。

昨年9月19日付チャートで初登場にて首位を獲得して以降キープし続け、今年2月27日付で24週目の1位を獲得。これで自身が「I Smile」(2011)で記録していた23週1位の記録を更新したのですが(ここまではKirk Franklin Rewrites Longest Reign Atop Hot Gospel Songs Chart | Billboard(2月19日付)に記載)、その後も「Wanna...」の1位が続き、最新6月25日付にて通算(そして連続)41週目の首位に。これまでこのチャートでの最長首位獲得記録は、マーヴィン・サップが2007~2008年、「Never Would Have Made It」で成し遂げた46週で、仮に「Wanna...」が7月中もチャートを制し続ければサップに並ぶことになり、記録更新も夢ではなくなった気がします。ちなみに「Wanna...」が強すぎたことで、カークの次のシングル「123 Victory」は2位止まりでした(最新チャートでは3位)。

 

ただ、ここにきて1位奪取を狙う曲が。最新6月25日付チャートで5週連続の2位を記録しているターシャ・コブス「Put A Praise On It」が赤丸を続けています。2010年にデビューした新鋭の彼女は、メジャー移籍後のアルバムとEPはゴスペルアルバムチャートですべて1位を獲得し、今最も勢いのあるゴスペルミュージシャンのひとり。そして今回フィーチャーされたキエラ・シェアードは以前、メアリー・メアリーの客演として登板した「God In Me」がゴスペルのみならずR&Bチャートでも大ヒットを記録し(ゴスペル姉妹デュオがR&Bチャートで新記録を樹立。 | bmr(2010年2月25日付)参照)、「God...」を大ヒットに導いた立役者とも言える存在。日本でかつて”キキ(KiKi)”名義でラジオを中心に大ヒットしたキエラ・シェアードが、今回はターシャを1位に押し上げる原動力の役割を果たすかもしれません。ふたりの熱量はとにかく凄まじく、必聴といえます。

収録アルバム『One Place Live』(2015)を買わなかったことを後悔するくらい、今回「Put...」に接してその素晴らしさにひれ伏しています。カークの記録更新にも期待したいところですが、ターシャ&キエラにもなんとか1位になってもらいたい...という、相反する(かもしれない)2つの願いが自分の中に宿っています。