イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

あの有名曲の続編の存在に驚く

昨日放送の『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 毎週日曜17時)、音楽特集は母の日のカーネーションの色などにちなんで【(曲名に)赤・レッド】でお届けしました。小ネタとしてKOJI1200による安全地帯のカバー「ワインレッドの心」を、そして最近ラジオで耳にする機会がほとんどない(ように思われる)中森明菜「赤い鳥逃げた」(「ミ・アモーレ」の別歌詞ならびに別アレンジ)もお送りしたのですが、最後に用意した松田聖子赤いスイートピー」を紹介する際、男子大学生DJの前フリに驚かされました。曰く、この曲には続編もあるということ。 有名な話かもしれませんが、自分は全く知りませんでした。

松田聖子「続・赤いスイートピー」(1988 アルバム『Citron』収録)

あのふたりは別れ、彼は結婚していたという歌詞に驚いたのですが、その作詞を手掛けたのは「赤い…」と同じ松本隆さんだったのですね。ただ「赤い…」と異なるのは作曲・編曲者にデイヴィッド・フォスターが関与している点。フォスターのみならず、オリビア・ニュートン・ジョンの全米1位曲「Physical」などを書いたスティーヴ・キプナーと、後にフォスターと結婚/離婚するリンダ・トンプソンも作曲にクレジットされています。フォスター等が手掛けたためか、歌い出しのメロディそしてコード進行からして、大人になりそして別れてしまった切なさが表れているなあと実感します。

 

Citron』には、先行シングル「Marrakech」や非シングル曲ながら人気の高い「抱いて…」が収録されており、デイヴィッド・フォスターが全曲のアレンジを手掛けています。

松田聖子「Marrakech」

アルバムクレジットが上記動画の冒頭に出てくるので是非ご確認を。

それにしても70年代後半以降全盛期が続いていたといっても過言ではない(そして後にナタリー・コールのアルバム『Unforgettable... with Love』やホイットニー・ヒューストンのシングル「I Will Always Love You」を手掛ける)デイヴィッド・フォスターの全曲参加というのはなんという贅沢なことでしょう。もしかしたら『Citron』は聖子さんがアイドルからアーティストへの転換という位置付けとなった作品であり、「赤いスイートピー」のふたりが別れたことはある種アイドルからの脱却、もしくは決別も意味していた...と考えるのは早計でしょうか。

 

 

それにしても、「赤いスイートピー」に続編があると教えてくれた男子大学生DJ、自分の年齢の半分弱なんですよね。昭和歌謡にめっぽう明るいということもあり、末恐ろしい存在だなと。これからラジオ番組を共に作っていくことにわくわくしています。