自分がスタッフのひとりとして携わるラジオ番組、『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 毎週日曜17時)。今日2月21日の放送は、翌日が語呂合わせで猫の日ということにちなみ、音楽特集では【猫】に関連する曲をお送りします。歌手名や曲名に猫(キャット)が入っていたり、猫が登場する作品のテーマ曲などもお掛けしていく予定です。
さて、猫といえば、そのきまぐれだったり妖しさゆえか、恋愛においてずる賢い女性、小悪魔を意味することもありますね。そこでそんな楽曲をメモしていきたいと思います。だってこういう楽曲は夕方ではなかなかかけにくいですから。
・石川さゆり「名うての泥棒猫」(2014)
この曲が翌年の『ルパン三世』主題歌、「ちゃんと言わなきゃ愛さない」につながった布石ではないかと思うのですがどうでしょう。それにしても曲提供した(そしてバックボーカルも務める)椎名林檎さんの妖艶な、でも暗くなり過ぎない世界観構築の素晴らしさたるや。ダブルAサイドシングルのもう一曲、「暗夜の心中立て」共々大好きな曲。ふたりとも一昨年および昨年の『NHK紅白歌合戦』に出場していたのですからせめてこの曲の共演シーンが観たかったですね。毎年「天城越え」か「津軽海峡・冬景色」では石川さゆりさんが可哀想な気がします。
・辛島美登里「ネコの目」(1991)
情感こもった弾き語りゆえ長尺になっていますが実際は5分ちょっとの楽曲。クリスマスソングの定番である「サイレント・イヴ」を収録しセールスチャートを制したアルバム、『GREEN』より。当時恋愛の右左があまり分からなかった自分には"こういう女性がいるのか..."と。同じくアルバムに収録されたアニメ『YAWARA!』エンディング曲、「笑顔を探して」のイメージとあまりにかけ離れたドロドロ感に驚かされたものです。是非歌詞を読んでみてください。
今の御時世、特に"略奪愛"や"道ならぬ恋"に市井はとりわけ厳しく、当事者への罵声が強くなっています。が、こういう作品が(猫を曲名等に取り入れなくとも)次から次に出てきているということは、実際にそういうシチュエーションがあり、そういう状況が”画になる”と思っているからではないかと。一方で厳しく一方で憧れに似た感情を持つ…という矛盾を孕んでいる以上、誰かが過ちを犯した際、その人が(どんなに近くとも)"他人"であるならばそっとしておく、人の振り見て我が振り直せというのが最も適切ではないかと感じています。