スポーツの国際大会が開催されると、日本代表チームを応援したい気持ちになります。それは大半の日本人が思うことでしょう。しかしながら、その国際大会において日本が”贔屓され過ぎる”状況下にある場合、応援したい気持ちは変わらずも、複雑な思いを抱いてしまうのです。
たとえば、現在開催中の国際大会の日程について、なのですが。
・女子競技日程 | FIVBワールドカップバレーボール2015
・男子競技日程 | FIVBワールドカップバレーボール2015
・第27回 WBSC U-18 ワールドカップ | 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト
これらの大会において、日本代表は大半の試合が夜(野球は17時半)の試合開始なのです。野球は1stラウンド全試合が17時半開始、総当たり戦となるバレーボールは男子が最後の3試合のみ14時開始(ですがいずれも平日ではなく祝日)、そして女子に至っては全試合が19時開始なのです。開催国ゆえ、と言われればそれまでですが、これははっきり言って優遇し過ぎではないでしょうか。
他国の代表チームは、日本のように”夜の時間に固定”ということがありません。前日が夜で翌日が昼という酷なスケジュールはあまりないようですが(それでもバレーボール女子、Bサイト岡山大会におけるキューバのスケジュールは、8/30 18時半→8/31 12時→9/1 18時半という極端なもの)、開始時間が常に固定された日本が有利なことに変わりはありません。しかもバレーボール女子に関しては、日本不在のBサイトは最終試合開始が18時半なのに対し、Aサイト、日本だけ19時開始であり、他国の状況を見ながら試合調整が出来るという点でも有利ではないでしょうか。
この、あまりにも優遇された環境において、現段階でバレーボール女子が3位以内に入っていません。実際の順位よりも数ランクか下げたところが真の実力ではないか、と厳しい物言いですがそう思わざるを得ません。
いわゆる『世界◯◯』と呼ばれるものが特にそうなのですが、一つのテレビ局による独占放送の場合は特に、夜の試合にしたほうが注目を集め視聴率を稼げるという意図において、今回のような環境を用意しているのかもしれません。しかしながらそれが、最終的にバレーボールや野球のみならず、あらゆるスポーツ競技において日本代表のためになるのでしょうか。そこでの順位が好かったからオリンピックでも好成績が期待できるなどと謳い、いざオリンピックで良い成績が収められなかった際に手のひら返しになるのではとすら思ってしまいます(無論、考えすぎのきらいはあるのですが、しかしながらたとえばサッカーでのバッシング等は見ていて気持ち良いものではありませんでした)。大会運営側は日本を贔屓せず、他国と条件を同一にして戦わせてほしいのです。仮にその運営に放送局が関与しているのならば、運営からは切り離す必要があるでしょう。このままいけば東京で開催されるオリンピックにおいても、日本代表の試合開始時間を夜に統一してほしい…などという突拍子もない意見が当たり前に出そうで、非常に恐ろしいなとすら思うのです。
まずは今回の大会に関しては無事に終わることを、そして次回以降の大会では出来る限りの日本代表贔屓を止めることを強く望みます。