訃報。1990年代マイケル・ジャクソンのレーベルからデビューしたガールグループ、ブラウンストーンのシャーメイン・マキシー・マックスウェル Charmayne "Maxee" Maxwellが2015年2月28日死去。46歳。http://t.co/HM5EbiUP4z 自殺説も
— 吉岡正晴 (@soulsearcher216) 2015, 3月 1
続報。ブラウンストーン、マキシー MAXEE MAXWELL。2月27日か28日デンマークのサッカー試合を観覧中、落下したとの報道。LAとの報道も。http://t.co/HgCDoyHuCx なんと夫はデンマーク人でソウルショックの名前で知られるカーステン・シャックとのこと
— 吉岡正晴 (@soulsearcher216) 2015, 3月 1
90年代の数あるガールズグループの中でも類まれな実力を持つブラウンストーン。マイケル・ジャクソンに認められ、彼が設立したレーベル、MJJからの第一弾アーティストとして1994年にアルバム『From The Bottom Up』でデビュー(MJJ発のアルバム第一弾は映画『フリー・ウィリー』のサウンドトラックなので、実質的な第一号アーティストがブラウンストーンとなります)。メンバーはニッキ(ニコール・ギルバート)、マキシー(シャーメイン・マックスウェル)に加え、ファーストアルバムではミミ(モニカ・ドビー)、ミミの体調不良によりセカンドアルバム『Still Climbing』(1997)ではキーナ(キーナ・キャスパー)が務めた3人組。ファーストアルバムからの「If You Love Me」がビルボードR&Bシングルチャートで最高2位、総合シングルチャートでも8位のヒットを記録(Wikipediaを参照)、まずまずの成功を収めたものの、アルバムは2枚止まりに。しかしながらその熱唱っぷり、コーラスの分厚さは記録的成功よりも(個人的に)記憶的成功となって今もみずみずしさを持ち続けています。
そのブラウンストーン、近年は復活へ向けて動いていました。
I just need to be by you 1 more time on stage MAX! #BROWNSTONE #FOREVER R.I.H. I miss you already!!… https://t.co/fjNNNmANlg
— TeishaJB (@TeishaLottBrown) 2015, 3月 1
ティーシャ・ブラウンは"新生"ブラウンストーンのメンバーとして、ニッキ、マキシーと共に活動。2009年にこの3人での再始動が報じられ(bmrの記事より)、2011年1月にはジャズミン・サリヴァンが提供した新曲を間もなく発表するとアナウンス(bmrの記事より)。しかしその新曲は発表されないままとなってしまいましたが、同年夏にリリースされたビリー・ホリデイのトリビュートアルバムに参加(『A Tribute To Billie Holiday』 →iTunes Store)、それもラストに据えられた「God Bless The Child」ではうっすらとではありますがあの分厚いコーラスは健在。カバー曲でいえば、ファーストアルバムでの「I Can't Tell You Why」(オリジナルはイーグルス)、サウンドトラック『New York Undercover: A Night at Natalie's』(1997)収録の「Don't Ask My Neighbor」(オリジナルはエモーションズ)も秀逸で、分厚いコーラスは説得力やエレガンスをより強固にする役割も果たしており、そのエッセンスを薄くでもはっきりと引き継いだ「God Bless The Child」の登場に、いつの日か新作が登場することを待ちわびたものです。
マキシー、そしてブラウンストーン。いつかまた戻ってくると思っていたのですが。
最後に。マキシーの夫がソウルショック(プロデューサーチーム、ソウルショック&カーリンのひとり)だということは自分も知りませんでした。そのソウルショック&カーリン、ファーストアルバム『From The Bottom Up』収録のレゲエテイストな「Sometimes Dancin'」に続いてセカンドアルバム『Still Standing』では「Revenge」を手掛けており、マキシーはその「Revenge」に特に深い思い入れを抱いていました。
マキシー:「Revenge」は私の曲。私の一番のお気に入りは当然これよ(笑)! ボーイズⅡメンのショーン・ストックマンとの共作で、プロデューサーはソーシャ(※ソウルショックのこと)&カーリン。内容は題名の通り”復讐”というか、裏切った恋人の男に女が怒って復讐する恐いお話(笑)。
Q:個人的な経験に基づくストーリーだったりして(笑)?
マキシー:それはまだないわね。いずれあるかもしれないけど、今のところはただの想像(笑)。
・『Still Standing』国内盤ライナーノーツ(松下佳男氏による執筆)より
(一部引用させていただきました。問題があれば削除いたします)
ソーシャと呼んでいたこと、そして思い入れの深さと無邪気?な受け答え。別の歌手についてですが、幸せなときほど悲しい曲を作ることが出来るという創作意識を何組かのインタビューで伺ったことがあり、もしかしたらマキシーはこの頃からソウルショックと付き合っていて幸せな日々を送っていたゆえにこういった発言に至ったのかな…と勝手ながら想像しています。
とにかく、彼女の死は本当に残念です。