イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【逆謙譲】、やめませんか?

秋の改編で、J-WAVEの月~木の朝と昼のナビゲーターが変わりました。朝はFM BIRDの新人、藤原恵子さん。やわらかな声、と好評。そして昼は、長年J-WAVEで活躍するSascha(サッシャ)さんが担当。ツイートではかなり好評で、今日からの番組であるにもかかわらず"10年くらいやってるかのような安定感!"など、大好評。

で、見つけたツイートに、個人的にはすごく疑問…。

 

サッシャさんへの賞賛コメントではあるんですが、そのあとにわざわざ、

"(前任の)杉山ハリーさん、さようなら" と書いてたんです。

 

杉山ハリーさんは先月までの1年間、昼枠を担当し、たしかに最初の頃は安定感に疑問があったことは否めませんが、後半は様になってきた、と耳にしています。無論、比較されるのはどんな職業でも宿命ではあるんですけども。

 

でも。

ツイートはサッシャさんへの賞賛だけでよかったのでは? なんで比較対象を持ちだして、その比較対象を叩かないといけない理由はないのでは?

 

…疑問というか、すごく憤慨しています。

 

最近は、この手の【比較対象をわざわざ持ち出し、その対象を貶して賞賛するものを輝かせようとする】という広告とかよく見るんですが、なんだかものすごく不快感が募るんですよね。よくあるのは、

"この家電は使えます! だらしないお父さんに比べれば…"とか、

"今の若者は頼りにならないからこの商品…"とか。

商品に限らず、最近はいろんなところで見聞きする文言じゃないかと思うんですよね。

 

でも、そういう蹴落とす比較対象を用いなければ訴求できないのってどうなんだろう?と。わざわざ蹴落とすことをしないと訴求できないのって、賞賛する商品を推し進める側の器の大きくなさ、それ以上にその人の、人としての歪さを証明してやしないか?と思われかねないと思うんですが、どうなんでしょう? 賞賛されるどんなに魅力的であったとしても、好き好んでそのものを選ぼうとは思わないのは私だけでしょうか。

 

単純に、"◯◯は素晴らしい!"でいいと思うんですよね。

 

こういう、相手を貶して自分の価値を相対的に持ち上げたように見せる手法を【逆謙譲】と名付けた次第。最近の逆謙譲の少なくなさには、正直辟易しています。

 

もっとまっすぐ、前向きにに語れないものでしょうか。