イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】ジャック・ハーロウ、バッド・バニーの勢いが際立つチャート、リゾが米トップ10入り

現地時間の5月16日月曜に発表された最新5月21日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。ジャック・ハーロウ「First Class」が首位の座に返り咲きました。またバッド・バニーが4曲、初登場でトップ10位入りを果たしています。

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AWAへの問い合わせに対する回答、そしてビルボードジャパンの二度のチャートポリシー変更についての再考

4月28日付のブログエントリーにて、このようなことを記しました。後に追加した内容も含めて引用します。

なおブログの問い合わせを介して、サブスクサービスのAWAにおけるラウンジを用いたキャンペーンの存在を教えてくださった方がいらっしゃいました。この場を借りて感謝申し上げます。ラウンジに参加した人数分のカウントに加え、ウィンドウを複数開いて再生回数をプラスすることができるという指摘もいただいております。

ビルボードジャパンのストリーミング指標におけるチャートポリシー変更は、その係数処理対象先がひとつのサービスであるとポッドキャストで言及されており、現段階ではAWAに対する措置は採られていないものと考えます。またひとりのユーザーが複数回再生することでプレゼント当選(の可能性)の資格を得るLINE MUSIC再生キャンペーンとは厳密に異なるゆえ、現段階でそこまで問題視されるものではないというのが私見です。

ただし、ウィンドウを複数開いて再生回数をプラスすることができるということが事実ならば、何かしらの措置は採られる必要があります。

(中略)

(※追記(8時36分):コメント欄にて、AWAへ問い合せた方のツイートを引用し複数タブでの再生は反映されないように処理されているという指摘をいただきました。この点については後日、直接問い合わせてみようと思います。)

ビルボードジャパンソングスチャートのストリーミング指標は、この1ヶ月以内に二度のチャートポリシー(集計方法)変更が行われています。4月20日公開分(4月25日付)ではひとつのサービス全体の再生回数に対する係数処理適用が、5月11日公開分(5月16日付)ではひとつのサービス内での施策に伴い再生回数が著しく増えた一方で他サービスとの乖離が大きすぎる曲に対して個別の係数処理適用が、それぞれ実施されました。

この二度のチャートポリシー変更については当初、共にLINE MUSICにおける再生キャンペーン(再生回数キャンペーン)の極度な盛り上がりを踏まえたものと捉えていました。その理由として挙げていたのが、INI「CALL 119」の推移。同曲は4月13日公開分(4月18日付)までストリーミング指標3連覇を成し遂げながらチャートポリシー変更の翌週に6位、再生回数も793万→584万と大きく後退したことが、その認識に至った理由です。

このINI「CALL 119」が4月27日公開分(5月2日付)ビルボードジャパンソングスチャートで総合制覇を果たした一方、ストリーミングサービスでの乖離があることを紹介しました。LINE MUSIC再生キャンペーン採用曲における乖離はこの曲にとどまりませんが、「CALL 119」はこれまでにない動向を辿っていたことは以前も紹介しました。

これらを紹介する中で、AWAのキャンペーンについても情報をいただいたことから、冒頭のブログにて掲載させていただいた次第です。ただしブログ掲載後も(追記の形で書いたように)異なる意見等もいただきました。

ゆえに、AWAのサポート側とコンタクトを取ることで情報の信憑性を確認したいと思い、加えて回答の掲載許可をいただいたことから、今回紹介させていただきます。AWAの問い合わせ先はTwitterアカウント(→こちら)のリプライもしくはDM経由でOKとのことでしたので(お問い合わせはどこからできますか? - ヘルプ - AWA参照)、DMでの回答について下記に掲載いたします。

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【マイベスト】2022年4月の私的トップ10ソングス、選びました

2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2022年4月分です。前の月にリリースされた曲を中心に、しかしその縛りは出来る限り緩くした上で選んでみました。ミュージックビデオ等動画がない曲は巻末のプレイリスト(Spotify)でチェックしてみてください。

過去の私的トップ10ソングス等についてはこちらに。現在はSpotifyを利用しており、New Music WednesdayNew Music Friday JapanNew Music FridayおよびMonday Spinを毎週チェックしています。

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ジャック・ハーロウ、米津玄師、ケンドリック・ラマー…直近の作品における解禁タイミング設定の好施策をまとめる

ここ最近のビルボードジャパンソングスチャートに関するブログエントリーは同社への提案に基づくものが多く、LINE MUSIC再生キャンペーンやフィジカルセールスにおける各種施策が背景にあります。しかし、施策は大なり小なり多くの歌手が取り入れているものだというのが私見です。昨日のブログエントリーに対するコメントに対し返信の形で記した内容が、自分の根底にある考えです。

ブログエントリー内コメントでも書きましたが、たとえば世界で大ヒットを続けるハリー・スタイルズ「As It Was」は米ビルボードソングスチャートを意識したダウンロード施策を実施しています(水曜のブログエントリー参照→こちら)。また最新のビルボードジャパンソングスチャートでラジオ指標を制したりりあ。「じゃあね、またね。」は集計対象局の半数がOAをしていないながらパワープレイが影響。これも施策でしょう。

大なり小なり施策は存在します。その中でLINE MUSIC再生キャンペーンやメンバー写真等のランダム封入に代表されるフィジカル独自の特典等によりライト層とコアファンとの乖離が激しくなる施策が目立ち、そのデータがそのまま反映されるならば問題と考え、自分は提案しています。フィジカルについてはコアファン向けグッズの意味合いを強めたことも踏まえ、全体的にウエイトを下げる必要があると考えます。

施策が存在しないことはあり得ないと言えるかもしれず、その中にあって極端な動向についてはチャートへの反映を抑えるべきというのが私見です。チャート対策を実施するコアファンの思い、推す歌手の作品を押し上げたいという心理は自然なものですが、ライト層に拡げるという意味での施策を練ることこそ圧倒的に重要でしょう。

 

(個人的には、推す作品を紹介するブログやnoteを用意し、その思いを伝えることをひとつの案として示します。ブログはTwitterよりも即時性は高くないものの、きちんと残るものです。そしてきちんと見つけてくれる方、支持してくださる方がいらっしゃることを、体験談として記しておきます。)

 

 

さて、ここからは直近の作品における好施策を3曲紹介します。施策として紹介しますが、もしかすると敢えて狙ったのではなく偶然の結果なのかもしれません。ゆえに自分が好施策と捉えているものという前提で取り上げようと思います。

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高フィジカルセールス記録曲が総合首位獲得も連覇ならず、急落も目立つことを踏まえたビルボードジャパンへの提案

一昨日発表の5月11日公開(5月16日付)ビルボードジャパンソングスチャートではENHYPEN「Tamed-Dashed」が首位を獲得しています。

フィジカルセールスが大きく貢献して首位に立ったENHYPEN「Tamed-Dashed」。実はこの曲、CHART insightをみると昨年秋にエントリーしていることが解ります。

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【ビルボードジャパン最新動向】再生キャンペーン採用曲を踏まえたチャートポリシー変更への私見と、5つの提案

最新のビルボードジャパンソングスチャートから注目点を紹介します。

5月2~8日を集計期間とする5月11日公開(5月16日付)ビルボードジャパンソングスチャート(Hot 100)。ENHYPEN「Tamed-Dashed」が首位に再登場しました。

さて、ENHYPEN「Tamed-Dashed」については明日言及することにします。今回はビルボードジャパンが昨日行ったチャートポリシー(集計方法)変更について紹介します。

ビルボードジャパンは昨日のチャート発表タイミングにて、このようなツイートを行っています。

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最新5月14日付米ビルボードおよびグローバルのソングスチャートからみえてくる様々なトピックをまとめる

最新5月14日付米ビルボードおよびグローバルのソングスチャートについては昨日速報を紹介。このブログでは毎週、米ビルボードによるソングスチャート速報記事を(勝手ながらではありますが)翻訳し、紹介しています。グローバルの動向を伝えるのはおそらくここのみではないでしょうか。

今回のチャートひとつをとっても、気付くことが様々あります。ということで今回は、最新5月14日付米ビルボードおよびグローバルのソングスチャートからひとつかみ。チャートの見方に役立てられたならば嬉しいです。

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