イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【ビルボード最新動向】ジャニーズ・JO1・BE:FIRST…男性アイドル/ダンスボーカルグループの動向をチェックする

毎週木曜は、最新のビルボードジャパンソングスチャートから注目点を紹介します。

8月23~29日を集計期間とする9月1日公開(9月6日付)ビルボードジャパンソングスチャート(Hot 100)。フィジカル関連指標初加算に伴い、Hey! Say! JUMP「群青ランナウェイ」が初登場で首位を獲得しました。

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カニエ・ウェストが占拠?「Blinding Lights」が消える? 次週の米ビルボードソングスチャートは波乱の予感

このブログでは毎週火曜、米ビルボードソングスチャート速報を翻訳して紹介します。

速報を記したブログでは、現在では元記事にあること以外基本的に書かないことを信条としているのですが、昨日のエントリーでは次週9月11日付で大きく動くだろう旨を掲載しました。ひとつはBTS「Butter」にメーガン・ザ・スタリオン参加版が加算されることでの変動、そしてもうひとつはカニエ・ウェスト『Donda』収録曲の大量エントリーです。

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(訂正あり) 【海外ビルボード】ザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」が連覇、そして次週は大きく動く?

(※追記(9月28日):弊ブログにてこれまで、「Industry Baby」の表記をリル・ナズ・X feat. ジャック・ハーロウと表記しておりましたが、正しくはリル・ナズ・X & ジャック・ハーロウでした。訂正してお詫びいたします。)

 

 

 

毎週火曜は、最新米ビルボードおよびグローバルチャートの速報をお伝えします。

現地時間の8月30日月曜に発表された最新9月4日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。ザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」が4連覇を達成しました。

ザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」はストリーミングが前週比3%ダウンの3170万(同指標1位)、ダウンロードが同4%ダウンの13700(同指標4位)、ラジオが同25%アップの6340万(同指標6位)を獲得しています。

この「Stay」はザ・キッド・ラロイ共々ジャスティン・ビーバーが主演でクレジット。ジャスティン・ビーバーは「Love Yourself」が2016年に2週1位、「Sorry」も同年に3週1位を獲得しており、「Stay」は主演曲では単独最長となる首位獲得曲となりました。なお客演ではルイス・フォンシ & ダディー・ヤンキーに参加した「Despacito」(2017)の16週が最長です。

 

(※ 弊ブログにてこれまで、「Stay」の表記をザ・キッド・ラロイ feat. ジャスティン・ビーバーと記載しておりましたが、正しくはザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバーでした。訂正してお詫びいたします。)

 

エド・シーラン「Bad Habits」が2位をキープ。ストリーミングは前週比2%ダウンの1620万(同指標5位)、ダウンロードは前週とほぼ変わらず15800(同指標3位)、ラジオは同4%アップの7500万(同指標3位)を獲得しています。ラジオ指標のトップはオリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」(総合3位)で、前週とほぼ変わらず7630万となっています。

前週客演のダベイビーの名が外れた*1デュア・リパ「Levitating」は6位をキープ。トップ10入りは34週となり、ポスト・マローン & スウェイ・リー「Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)」、マルーン5 feat. カーディ・B「Girls Like You」およびエド・シーラン「Shape Of You」を抜いてトップ10在籍記録で単独3位に。なお2位はポスト・マローン「Circles」の39週、1位はザ・ウィークエンド「Blinding Lights」の57週となります。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) ザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」

2位 (2位) エド・シーラン「Bad Habits」

3位 (3位) オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」

4位 (5位) ドージャ・キャット feat. シザ「Kiss Me More」 

5位 (7位) リル・ナズ・X & ジャック・ハーロウ「Industry Baby」

6位 (6位) デュア・リパ「Levitating」

7位 (8位) BTS「Butter」

8位 (9位) オリヴィア・ロドリゴDeja Vu

9位 (10位) リル・ナズ・X「Montero (Call Me By Your Name)」

10位 (11位) ザ・ウィークエンド & アリアナ・グランデ「Save Your Tears」

ダウンロード指標ではBTS「Butter」(総合7位)が13週目の首位となり、前週比25%アップの68800を記録しています。

 

 

昨年秋に新設されたグローバルチャート速報。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。9月4日付ではGlobal 200、Global Excl. U.S.共にザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」が制覇。Global 200は通算5週目、Global Excl. U.S.においては3連覇を達成しています。

「Stay」はGlobal 200にてストリーミングが前週比1%アップの1億2490万、ダウンロードが同1%ダウンの24500を、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比3%アップの9530万、ダウンロードが同4%アップの10900を記録しています。

Global 200はトップ5が前週と変わらぬ中、ドージャ・キャット「Need To Know」が4ランクアップし6位に。ストリーミングは前週比3%アップの5330万、ダウンロードは同33%アップの3000を記録しています。またGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比2%アップの3620万となり15→10位に到達しています。

Global Excl. U.S.ではファルッコ「Pepas」が1ランクアップしトップ5入り。ストリーミングは前週比1%ダウンの4680万、ダウンロードは同19%アップの1300を記録しています。

 

 

さて次週は大きく動きそうです。まずはBTS「Butter」にメーガン・ザ・スタリオンをフィーチャーしたバージョンが登場。米ビルボードソングスチャートのストリーミング指標、対象デジタルプラットフォームのひとつである米Spotifyのデイリーチャートでは14→39→83位と後退していますが、ダウンロード指標を武器に再浮上が予想されます。

そしてカニエ・ウェストのニューアルバム『Donda』の勢いに注目です。金曜リリースが主流の中でリリースが遅れたため若干不利とは言えますが、米Spotifyデイリーチャートでは8月29日付においてトップ10を『Donda』収録曲が独占しています。次週は「Butter」そして『Donda』収録曲に注目です。

*1:客演有りバージョンよりも単独バージョンのほうが同曲において過半数を占めたため。

【ビルボードコラム】ソングスチャート構成指標のひとつ、ラジオとは何か

月曜は不定期で、日米グローバルのビルボードチャートに関するコラムを書いていこうと考えています。第一回目となる今回は、ラジオ指標を取り上げます。

 

 

ビルボードジャパンソングスチャートは現在、8つの指標で構成されています。最も新しく導入されたのはカラオケですが、チャートがはじまった2008年はわずか2つの指標のみで構成。CDに代表されるフィジカルセールス、そしてラジオです。

このブログでは毎週登場するチャートについて注目点を取り上げており、様々な反応をいただきます。心より感謝申し上げます。いただいた反応の中で、たとえばデジタルに明るくない歌手のファンの方に、"ロングヒットを目指すべくラジオ活動を頑張る"という声が聞かれるのですが、この反応に対し少なからず違和感を抱いたことが今回のコラム執筆のきっかけです。

先に回答を示すならば、ラジオでの頑張りが総合でのロングヒットにはつながりにくいというのが私見です。そう思う理由について、今年度のラジオ指標における傾向を捉えた上で記載します。

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ヒゲダン祭りが『Editorial』のさらなる上昇につながるか? アルバムの動向を追いかける

昨日開催されたOfficial髭男dismのオンラインでのフリーライブ、わずか4曲のステージながら圧巻の一言に尽きました。

Instagramの写真は、最後に披露した「アポトーシス」の際のプロジェクションマッピング。天井の正方形にニューアルバム『Editorial』のジャケットが映し出された瞬間の美しさ、演奏の見事さ、そして藤原聡さんの表現力の深さにただただ圧倒されました。同時接続者数は18万を超えており、多くの方がヒゲダンの世界観に魅了されたことが"ヒゲダン祭り"のTwitterトレンド入りからもみえてきます。

 

このオンラインライブは8月18日にリリースされたOfficial髭男dismのメジャーセカンドアルバム、『Editorial』を記念してのもの。同作品は最新8月25日付公開(8月30日付)ビルボードジャパンアルバムチャートを制しています。

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米ビルボードによるBTSインタビューの問題を踏まえ、チャートやメディアのあり方、そしてBTSのチャートアクションを考える

一昨日に米ビルボードが公開したBTSへのインタビュー記事が波紋を広げています。

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Spotifyにおける"50位の壁"、ビルボードジャパンソングスチャートへの反映具合を確認する

月曜のブログエントリーに沢山の反響をいただきました。心より感謝申し上げます。

Spotify急落についての疑問を提示した後に様々なご指摘をいただいたことで、急落さらには急浮上において50位の壁が大きいこと、それが急落においては自然なリカレントルール誕生という形に成ったことが判明。それゆえ、50位以内をキープすることが如何に重要であるかを説明しています。

 

では、Spotifyの動向は総合ソングスチャートにどのくらい影響を与えるでしょう。『Spotifyにおいて急落することは、総合面でもヒットから外れたと表現していいのかもしれません』と月曜に記載しましたが、果たしてその表現は的を射たものなのでしょうか。

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